ダウ続伸、1万1千ドル目前＝1年半ぶり高値〔米株式〕（5日午前10時すぎ）

　【ニューヨーク時事】連休明け5日午前のニューヨーク株式相場は、堅調な米経済指標を眺めて景気回復期待が強まり、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は一時1万0973．47ドルまで上伸し、取引途中としては2008年9月末以来約1年半ぶりの高値を付けた。
　午前10時20分現在、ダウは1日終値比43．68ドル高の1万0970．75ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数は同18．71ポイント高の2421．29。
　週末2日発表の米雇用統計の改善を受けて、小幅高で始まった。2日は聖金曜日のため米株式市場は休場だった。米労働省が発表した3月の雇用統計によると、非農業部門就業者数は前月比16万2000人増となり、増加幅は07年3月以来最大となった。失業率は前月比変わらずの9．7％となったものの、戦後最長の景気後退で減少を続けていた雇用にようやく歯止めが掛かったと受け止められた。
　その後発表された3月の米サプライ管理協会（ISM）の非製造業景況指数は55．4に上昇し、54．0とされた市場予想（ロイター調べ）を上回った。また2月の中古住宅販売仮契約指数は前月比8．2％増と、同変わらずとされた市場予想（同）より堅調だったため、買い安心感が広がった。
　連邦準備制度理事会（FRB）はこの日、公定歩合を議題に会合を開く。また1?3月期の決算発表が今月中旬から始まるため、様子見気分も強い。
　個別銘柄では、原油高を眺めてエネルギー株がしっかり。一方、米アップルは小動き。同社は前週末発売した多機能型携帯端末「iPad（アイパッド）の初日売り上げが30万台となったと発表した。（了）

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